2026/10/13
山口県光市室積で行われる、早長八幡宮の秋まつり。
今年も「南町の台若(だいは)」と「踊山(おどりやま)」の山車を曳かせていただきました。
参加するのは、昨年に続いて2回目です。
実は昨年、最初にお誘いをいただいたときは一度断っていました。
最初は参加を断っていました
地域の行事や集まりなど、何かと出ごとが増えていたこともあって、これ以上増やすのはどうだろうと思っていました。
だから、最初に声をかけてもらったときはお断りしました。
ところが、そのあと山車保存会の会長さんから、祭りを存続させていくことの大変さについて話を聞く機会がありました。
長く続いてきた行事であっても、続けていくことは決して当たり前ではない。
具体的にどんな苦労があるのか、私にはまだ分からないことも多いのですが、その話を聞いて、次に機会があれば参加してみようかなと思うようになりました。
すると、そのわずか2、3日後。
別の方から、また山車を曳かないかとお誘いをいただいたんです。
これは何かの縁なのかもしれない。
そう思って、昨年初めて参加することになりました。
山車を曳いて初めて分かったこと
初めて参加した昨年は、とにかく緊張していました。
掛け声もよく分からないし、周りの人たちの動きを見ながら、ついていくことで精いっぱいだったように思います。
それでも、参加してみて強く印象に残ったことがありました。
それは、年配の方から若い方まで、本当に多くの人が力を合わせて祭りをつくっていることです。
私は当日、山車を引く立場で参加していますが、祭りはそれだけで成り立っているわけではありません。
事前の練習や準備、祭りが終わったあとの片付け。そうしたことを担っている方たちがいます。
私自身、まだそのすべてを知っているわけではありません。
それでも、当日山車を曳かせてもらうだけでは見えないところで、多くの人がこの祭りを支えているんだと思いました。
そして、もう一つ印象的だったのが、室積の町全体の活気です。
普賢まつりのように、たくさんの露店が並ぶわけではありません。見かけた露店も、うどんとジュースがそれぞれ一つずつ。
観光客が大勢押し寄せるようなお祭りとも、少し違います。
それなのに、とにかく活気がある。
山車を曳く人たちの声が響き、沿道では地域の人たちがその姿を見守っている。
この賑わいは、地域の人たち自身がつくっているんだなと感じました。
光市活版印刷カレンダー2026の10月に選びました
昨年、初めて山車を曳いた経験は、私たちが制作した「光市活版印刷カレンダー2026」にもつながっています。
このカレンダーは、光市の季節の風景や地域の行事を12か月のモチーフにしたものです。
その10月に選んだのが、早長八幡宮の秋まつりでした。
実際に参加するまでは、私自身もこの祭りのことを十分に知っていたわけではありません。
でも、一度山車を曳いてみると、外から眺めるだけでは分からない魅力がありました。
何より、地域の人たちが力を合わせて祭りを続けている姿が印象に残っていました。
光市の一年を表現するカレンダーだからこそ、そんな行事を取り上げたい。
昨年参加したことが、10月のモチーフを決めるきっかけになりました。
2年目は、少し余裕ができました
そして今年、2回目の参加です。
昨年とは違い、掛け声も少し分かるようになりました。
知っている人も増え、周りを見る余裕も生まれました。
何より、昨年よりも祭りを楽しめたように思います。
今回も、室積に住んでいる社員と一緒に参加しました。
ただし、会社として参加しているわけではなく、それぞれ個人としての参加です。
その社員も、室積に住んでいながら地区が違うため、それまで山車を曳いたことはなかったそうです。
昨年から一緒に参加するようになりました。
同じ室積に住んでいても、きっかけがなければ経験することのない行事もあるんですね。
今年も「南町の台若」に加えて、「踊山」の山車も曳きました。
台若は「太平楽」と書かれた大きな幟を掲げる山車で、踊山はかつて屋台の上で舞踊が行われていたことに由来する名前だそうです。
山車が通ると、沿道の人たちが拍手で迎えてくれる場面があります。
あの瞬間は、曳いている側としても嬉しいものです。
地域の人たちが、この祭りを楽しみにしていることが伝わってきます。
出発してすぐに、竹が折れた
今年、特に印象に残っている出来事があります。
「南町の台若」には、「太平楽」と書かれた大きな幟があります。
長い竹に通して、山車の後ろへ大きく伸ばすように取り付けられているものです。
ところが、早長八幡宮を出発する最初のカーブ。
その竹が折れてしまいました。
出発して、いきなりです。
実は、以前にも同じようなことがあったそうです。
山車を引いていると、こうした予想外の出来事もあります。
外から見ていると華やかなお祭りですが、実際に参加していると、山車を動かすこと一つとっても簡単ではないと感じます。
そんな出来事も含めて、今年の祭りの記憶として残っています。
祭りを続けるということ
昨年、山車保存会の会長さんから聞いた、祭りを存続させることの大変さ。
2年参加した今も、その大変さをすべて理解できているわけではありません。
高齢化や世代交代、費用のことなど、長く行事を続けるうえではいろいろな課題があるのかもしれません。
ただ、実際にどのような問題を抱えているのか、私には分からないことも多くあります。
だからこそ、簡単に語れることではないと思っています。
早長八幡宮の秋まつりでは、室積山車保存会をはじめ、多くの方が山車の保存や祭りの運営に関わっています。
長く続いてきたものを守り、次の年へとつないでいく。
そのためには、当日の賑わいだけでなく、その前後を含めた多くの人の力が必要なのだと思います。
そして、あれだけ地域の人たちが一丸となっている姿を見ると、これからも続いてほしいと思います。
参加する前は、正直なところ、また一つ出ごとが増えるという気持ちもありました。
でも、実際に参加してみると、そこには参加しなければ分からない楽しさがありました。
昨年は緊張しながら山車を曳き、今年は少し余裕を持って楽しむことができた。
知っている顔が増え、掛け声も分かるようになり、沿道からの拍手も嬉しく感じる。
こうして少しずつ、祭りに馴染んでいくのかもしれません。
来年も、きっと参加すると思います。
いや、また参加したいと思っています。
最初に一度断ったあのときには、2年続けて山車を曳く、こんな気持ちになるとは思ってもいませんでした。
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